Mobile Drawer

現在、開催中のミラノデザインウィーク。super studio内のbudbrandの展示ブースに、茅ヶ崎松尾建設とHALF MOONのコラボレーション作品「Mobile Drawer」を出展しています。

茅ヶ崎松尾建設の多大なご支援のもと、この展示会に出展する機会をいただきました。

 

今年のbudbrandの展示作品テーマは「モバイル(=可動性)」。

このテーマに沿った作品をプラン、製作し、出展するというもの。

昨年末から、松尾建設の青木社長とアイデアを出し合い、打ち合わせを重ねてきた。ラフプランを作り、一つの方向が見え始めたところで煮つまり、立ち止まり、いまひとつ抜け出せないでいた時、青木社長の「引き出し、持ち歩けたら面白いんじゃない?」という一言から一転、一気に走り始めた。

普段家具として使っている引き出しを時にカバンとしてそのまま持ち出せたら、効率的でありながら、ちょっと楽しくなるような可笑しさのあるものになるのではないかというアイデア。それを日本の伝統的な家具で、軽さが一つの特徴である桐たんすの要素と融合し、木製引き出しでありながら、カバンとして持ち歩けるほどの軽さを実現した。

本体形状はカバンとして持った時に体になじむよう曲面にして、さらに持ち運び用の本体天面と底面にヌメ革を貼り、体へのあたりが柔らかくなるようにしている。

引き出しつまみを回すと、両側から金物が出てきて、引き出しが開かないためのストッパーとなり、そこに革ベルトを通して持ち歩くというもの。

 

ミラノサローネ モバイル引き出し

 

ミラノサローネ mobile drawer

 

ミラノサローネ モバイル引き出し

 

ミラノサローネ mobiledrawer

 

ミラノサローネ mobile drawer

 

ミラノサローネ mobile drawer

 

ミラノサローネ mobile drawer

 

今回、工房での製作の都合で、どうしても現地に行くことはできなかったけれど、この機会に多くの人に見て、触れていただければ嬉しい。

 

takashi

想いの詰まった古い文机

お父様が愛用されていたという古い文机。

かなり傷んではいるけれど、どうにか再生させることはできないだろうかというご相談をいただいた。

そのものに詰まっている想い、それに勝る価値はないと思う。

 

現状を確認すると、引出し下の桟が折れていて、机全体がしなっているような状態だった。

もともとの天板は薄い合板製で、痛みがひどかったので、チェリー無垢材で作りかえ、

引出し下の桟も新しい材料で作り直し、交換することにした。

一度バラバラに解体して、新たに製作したパーツを組み直し、着色してもとの色と合わせていく。

 

 

 

 

 

 

 

受け継がれていく人の想い。その過程でほんの少しお手伝いできたことを嬉しく思う。

 

takashi

 

リビング壁面収納

リビングルームに巾1800x高さ2400の壁面収納を製作させていただいた。

テレビボード、オーディオラック、レコード収納棚を兼ねた大型家具。

庭に面したリビングの印象は、雨の日に本を読みながらのんびり過ごしたくなるような空間。

シンプルで機能的でありながら柔らかい雰囲気の家具にしたかった。

 

 

リビング壁面収納

 

リビング壁面収納

 

納品後にお客様からのメールで、リフォーム工事を経て広くなったリビングスペースにこの家具が入ったことで中心ができて、空間にメリハリがついたとのご感想をいただいた。なるほどと思う。それは生活空間における家具の一つの大きな役割だと改めて気付かされた。もちろん家具そのものの使い勝手の良さや見た目、インテリアとして空間に合っていることはもちろん重要だけれど、それ以上にそこにその家具があることで空間の中で人がしっくりと落ち着き、生活がより心地良いものになってくれたらそれ以上のことはない。それも家具で空間全体をつくる一つの形なのだと思う。

 

takashi

木のトレー

木のトレー

 

3年も前から「作ってよ」と言われ続けていた木のトレーをようやくお届けすることができた。

ずっと気にはなりつつも、なかなか形にできずにいた。

お客様はものに対するこだわりがとても強く、本当に気に入ったものを使いながら、日常の時間を大切にされている方で、特に食事に対する姿勢はとても丁寧で、味はもちろん、器、盛り付け、配置全てに気を配った食を日々大切にされている。

 

和にも洋にも合うもので、お盆というよりはランチョンマットに近いものがご希望だった。

イメージして、試作をしてみるとどうも違う。その度に向かう方向を見失い、なかなか見えてこないまま時間ばかりが過ぎていった。その間にも何台かの家具を作らせていただき、食事をご馳走になり、奥様のお気に入りの器などを見せてもらいながら色々な話をしてきた。そしてメープルのダイニングテーブルを作らせていただいた。ここに並ぶ6枚のトレー。材料はウォールナットに決めた。

日々使うもの。奇抜なものはいらない。料理を飾るフレームのようなもの。材料の風合いを活かしたシンプルなものにしたかった。

 

ようやく完成した木のトレーを納品した時のお客様の喜び方は特別だった。これまで家具を作らせていただいた時も、いつも心から喜んでいただいてきたけれど、それ以上だったように思う。

 

木のトレー

 

木のトレー

 

しばらく経ってご主人から伺った話しによると、奥様はご主人が大切にされている車にキズをつけても全然気にしないのに、このトレーに関してはほんの小さなキズも気にしてるとのこと。まあまあ、使っていればキズはついて当然なので、あまり気にしすぎないでいただきたいけれど、そこまで気に入っていただき、大切にお使いいただいているということが本当に嬉しかった。

 

takashi

 

畳ベッド

椅子の生活をしているけれど、寝るときは畳に布団がいい、という人は結構多いのではないかと思う。

今回のお客様も和室はないけれど、畳の上で布団で眠りたいとのことで、セミダブルサイズの畳ベッド製作のご依頼をいただいた。

 

畳ベッド ウォーツナット

 

畳をベッドに使う場合、従来の藁床の畳だとカビやダニなどが発生するリスクが高くなるため、畳床に檜チップを使用し、天然素材の柔らかさと耐久性を両立するように開発された畳をベッドサイズに合わせて特注した。

布団の場合、マットレスのように厚みが出ないため、ヘッドボードを含めて全体の高さを低めに抑えたデザインでまとめることができた。

 

畳ベッド ウォールナット

 

畳ベッド ウォールナット

 

思えばちょうど2年前の工房オープン日に初めてお越しいただき、ダイニングセットのご依頼をいただいてから、一つずつ家具を作らせていただいてきた。実際に使いながら繰り返しオーダーいただけるというは本当にありがたく、作り手としてとても幸せなことだと、つくづく思う。

 

takashi

 

丸テーブルと椅子

丸テーブル、椅子

 

丸テーブルとダイニングチェア製作のご依頼をいただいた。

お客様こだわりの小さめの丸テーブルは、幕板も天板と合わせた曲面で、とのご希望だった。

ダイニングチェアはHALF MOONオリジナルのものを合わせることにした。

 

丸テーブル、椅子

 

テーブル、椅子ともに材料はナラ。テーブル幕板の曲面は、薄く削った無垢材を積層して作ることにした。半円の型を作り、そこに厚み2mmに削った材料を添わせ、12層重ねて接着。

天板の厚み、幕板を天板端から何ミリさげるか、脚の太さやテーパーの形状等、細かい寸法バランスは特に慎重に検討した。これまでとは少し違った手応えがあった。

 

takashi

 

 

ガラスショーケース

以前からガラスケースには魅力を感じている。

ガラス越しに見えるもの。視線は遮らないけれど、意識は適度に遮るところがいい。

そっと扉を開けて棚にものを置くとき、いつもより少し丁寧になる感じとか。

 

 

今回、寝室に自動車模型を飾るためのショーケースを製作させていただいた。

内部にはダウンライトを設置、背面は鏡貼りという仕様で製作した。

 

ガラスショーケース

 

お客様の模型コレクションが飾られ、日々寝室にやわらかい明かりを灯してくれるといいと思う。

 

takashi

 

 

オークダイニングテーブル

オークダイニングテーブル

 

工房オープン日にお越しいただき、最初のご相談をいただいてから約4か月、何度となくプランのやり取りをしてきた。

新築中のご自宅にご購入予定のウェグナーの椅子に合うダイニングテーブルを検討しているとのご相談から、椅子とのデザイン的、機能的な相性、ご家族の生活スタイルの中でのダイニングの役割など様々なことを考えながらプランを詰めてきた。

時間を置きながらゆっくりとしたペースでやり取りを重ねるにつれて、だんだんお客様が目指しているものと僕たちのいいと思うものが重なり始めてきた感覚があった。

 

オークダイニングテーブル

 

オークダイニングテーブル

 

お引越しの日の夕方、納品に伺った時、ご購入されたアンティークのウェグナーCH23をはじめ、お持ちの家具がすでに搬入されていた。無垢の木材をふんだんに使った温かい雰囲気の家、オーク材を中心としたシンプルなインテリアにお客様の日常に対する丁寧なこだわりを感じる。ダイニングテーブルはその空間に、ウェグナーCH23に、そしてお客様の雰囲気にとてもよく合って見えた。家具を納品し、それが工房にあった時よりも生き生きと見えた時、とても嬉しい気持ちになる。

 

takashi

メープルダイニングテーブル

以前製作させていただいた家具にご満足いただき、さらなる期待を込めてご注文いただいたダイニングテーブル。

必ず超えなければいけないそのご期待にプレッシャーを感じつつも、ご家族の日常の風景を想像しながら、楽しい製作の時間だった。

 

 

テラスから大きなガラス戸を通して、長さ2mという大きなサイズのダイニングテーブル全体が真横から見える白を基調としたダイニング空間。サイズ感を活かしたシンプル且つ重厚、でも重過ぎないシルエットの綺麗なテーブルにしたかった。細かい寸法バランスが重要になってくる。製作に入る前に1/5スケールの模型を作って最終確認したところ、図面上で見ていたよりも天板が厚く脚が少し太い印象を受けた。天板を2mm薄く、脚を4mm細く修正して製作に入った。

天板の木取りは、いつもながらに気を使う工程だった。このテーブルに合う木目のイメージははっきりしていた。思うようにいかないこともあり、何度か材料を追加し、材料屋さんの倉庫に自分でも見に行った。最終的にはイメージ通りの良い天板に仕上げることができた。

 

メープル ダイニングテーブル

 

メープル ダイニングテーブル

 

お客様には「期待以上だった。」とのお言葉をいただき、本当に喜んでいただいた。

だけど、、もう一つ課題は残っている。。

3年も前から奥様に頼まれている木のトレーをまだ作っていない。

何事にもこだわりが強く、いいものをたくさん見てきていることも知っている。それなのに気に入ったものがないという奥様のご要望に応えられる自信が持てないまま、試作をしては止まり、少し考えてまた止まり、気にはなりつつも延ばし延ばしにしてきたけれど、テーブルができた今、もう先延ばしにするわけにもいかない。そこに合うトレーを6枚作ってはじめて完結する。日々使うもの、奇抜なものはいらない。普通なんだけど感じのいいものにしたい。

難題は続く。。

 

takashi

打ち合わせ

久し振りに暖かい気持ちのよい日。

今日の午後は家具の打ち合わせをした。私たちとほぼ同い年のご夫婦と3歳の娘さん。

お客様との始まりは夏だった。

 

今年の夏、工房の外壁を塗り替えた。

暑くなる前にと、早朝から塗り始め、終わったのが9時過ぎだっただろうか。。。

「プルルルルル。プルルルルル。」工房の電話が鳴った。いつもなら日曜日の午前中に工房にいることなんてないのだけれども。

 

その日の午後、工房にお越しいただき家具のご相談をいただいた。

 

それから、4か月。

数回の打ち合わせで、お客様のイメージしているものや好みなど共有できることも多くなり、

来年いよいよ製作へと進むことになった。

 

顔を合わせてお話をすると、見えてくることがたくさんある。

対話の中でより良い案が出てくることもたくんさんある。

 

これからの製作が楽しみです。

 

kumiko